数年前まで、私は主にクラウドソーシングを経由してSEO記事の執筆やまとめ記事の作成を請け負っていました。
しかし、生成AIが台頭してきた頃から目に見えて状況が一変しました。継続的にお仕事をいただいていたクライアントから、「今後はAIでベースを作成するので、単価を下げて文字校正だけをお願いしたい」と打診されることが増えたのです。
1文字2円程度だった案件が一気に0.5円以下にまで下落し、情報リサーチ系の案件自体も激減しました。自室のデスクでパソコンの画面を見つめながら、ウェブライターという仕事自体がなくなってしまうのではないかと強い焦りと不安を感じたのを覚えています。
毎日必死に応募しても、少しでも条件の良い案件には数十人のライターが群がり、全く採用されない日々が続きました。
「情報をまとめる」仕事ではなく「感情を動かす」仕事にかじを切って。
どん底の中で状況を変えるきっかけになったのは、自分の趣味やAIにはまだ難しい領域をライティングに掛け合わせてみようと思い立ったことでした。
私は元々、個人的にWeb小説サイトで異世界ファンタジーのプロットを練って執筆したり、動画編集ソフトを使ってキャラクターが登場するYouTube動画を作ったりするのが好きでした。
ある時、事実をまとめるだけの文章はAIの得意分野ですが、キャラクター同士の絶妙な掛け合いや、視聴者の感情を動かすストーリー性のある台本は、まだ人間の手による微調整やニュアンス作りが必要不可欠だと気づきました。
そこで、思い切って一般的なSEOライティングから撤退し、YouTubeの動画シナリオ作成や、キャラクターのセリフ回しを重視したエンタメ系の執筆案件へと応募の舵を切ったのです。
AIに奪われる仕事から、AIには書けない仕事へ。
シナリオや台本作成の案件に応募する際、ただ文章を書けるだけでなく、自身でも動画編集を行い、立ち絵の配置や間の取り方を理解しているため、動画化しやすい台本が書けるという点をアピールしました。
すると、クライアントからの反応が劇的に変わり始めました。
結果として、AIでは単調になりがちなキャラクターの個性付けや、読者・視聴者を惹きつける展開の構成力が評価され、以前のSEO記事時代よりも高い単価で継続案件を獲得できるようになりました。
今では電子書籍のセルフ出版のサポートやエンタメ特化のシナリオライターとして、AIを逆にアイデア出しの壁打ち相手として上手く活用しながら、自分にしか書けない文章で安定した収入を得られるようになっています。
相談者へのメッセージ
案件が減り、単価が下がる状況は本当に苦しいですよね。お気持ち、とてもよく分かります。ですが、AIが普及したからこそ、人間にしか書けない感情やユーモア、独自の経験の価値は間違いなく上がっています。これまで培ってきたライティングスキルに、あなた自身の趣味や別の得意分野を少しでも掛け合わせてみてください。きっと、AIには真似できないあなただけの強みが見つかり、新たな道が開けるはずです。応援しています。