以前の私は、仕事で何か頼まれるたびに必要以上に感情を乗せて受け止めてしまい、気持ちがとても消耗していました。急ぎの依頼が来ると、自分が責められているように感じたり、上司の少し強い言い方にも深く落ち込んだりしていました。
本来は事務職として正確に処理することが大切なのに、相手の機嫌や言い方ばかり気にしてしまい、目の前の作業に集中できなくなっていたのです。また、頼まれごとを断るのも苦手で、自分の業務量を超えて引き受けてしまい、残業が増えることも多くありました。
仕事そのものより、人間関係や空気を読みすぎることに疲れていたと思います。家に帰ってからもその日のやり取りを思い返してしまい、気持ちの切り替えができず、仕事に振り回されている感覚がずっとありました。
「仕事は役割」という先輩の言葉で、私の仕事観が変わった
転機になったのは、職場の先輩から言われた、仕事は感情ではなく役割で回っているという言葉でした。
その先輩はいつも落ち着いていて、急な依頼や厳しめの言い方をされても必要以上に引きずらず、やるべきことを整理して淡々と対応していました。
ある日、私が落ち込んでいるときに、相手の言い方がきつくても、こちらの価値まで否定されたわけではない、依頼と感情を分けて考えたほうが楽になると教えてくれました。
その言葉をきっかけに、私は頼まれごとが来たときに、まずは感情で反応するのではなく、期限、優先順位、必要な作業を紙に書き出すようにしました。また、抱え込みそうなときは、すぐ返事をせず、一度確認しますと伝えて整理する習慣もつけました。
小さな行動の変化でしたが、仕事を個人攻撃のように受け止める癖が少しずつ薄れていきました。
仕事と自分の気持ち、両方を大切にできるようになりました
その後は、仕事に対して以前よりかなり冷静に向き合えるようになりました。もちろん嫌な言い方をされれば気分が落ちることはありますが、前のように一日中引きずることは減りました。
依頼を受けた際も、まず事実確認をし、何をどこまで対応すべきかを考えられるようになりました。必要に応じて優先順位の相談や調整もできるようになっています。その結果、無理に抱え込むことが減り、残業も少なくなりました。
周囲との関係もよくなり、以前より落ち着いて話せるようになったことで、かえって信頼してもらえる場面が増えたと感じています。私自身も、仕事はきちんとやるけれど、必要以上に自分の心まで差し出さなくていいと思えるようになりました。昔は仕事に飲み込まれていましたが、今は自分の生活と気持ちを守りながら働けている感覚があります。
相談者へのメッセージ
「仕事をドライにこなす」というと、冷たいことのように聞こえるかもしれません。しかし、実際は自分を守るために必要な距離感を持つことだと、私は思っています。
真面目な人ほど、相手の言葉や態度を真正面から受け止めすぎてしまいがちです。ですが、すべてを自分の問題として抱え込む必要はありません。
仕事は役割のやり取りと考えるだけでも、気持ちは少し楽になるでしょう。丁寧に働くことと、抱え込みすぎないことは両立できます。ですから、無理に頑張りすぎず、自分の心がすり減らない働き方を大切にしてほしいです。